俳句では秋を示す季語ですね。
「幽霊かと思えば枯れ尾花」一瞬幽霊かと思ったが、よく見たら枯れススキの穂だったという言葉ですが
私も子供の頃、ススキがいっぱいの野原で、幽霊と間違えてしまった思い出があります。
さて、ススキといえば秋ですが
「最近夜中にトイレに立つ回数が多いのですが」という相談も増える季節です。
夜の尿が増えると糖尿病を心配する人が多いのですが
それ以外にも沢山の要素を考えないといけません。
まず、夜中に排尿の為オシッコに起きる事を考えましょう。
「オシッコしたい」という信号は2回に分けて脳に伝えられます。。
1回目の尿意は膀胱に約200cc(コップ1杯程度)溜まったところで出てきます。
これはとても控えめな信号で、何かに熱中していて数分間ほっておくと、そのままなくなってしまいます。
2回目に尿意を覚えるのは約600cc近く膀胱に尿がたまった時で、今度は私達の意識をとらえて離しません。
連続して次第に高まる生理現象を抑えるのは、強い意志の力が必要です。
膀胱の容量は成人でも500ml程度ですが、250ml~600ml個人差があると言われています。
中高年が夜中に何回も目がさめるのは”第一の尿意”の為です。
”第一の尿意”が来ても、2~3分はとりあえず我慢すると尿意がおさまるので、眠りが中断することなく、十分な睡眠をとる事ができると思います。
過敏さを増やす原因は”冷え”でこれを抑える一番簡単な方法は、下半身を温める事です(湯たんぽなど)
「頭寒足熱}と昔からよく言いますが、これは尿意予防と安眠の両面から理にかなっていますね。
又、前立腺肥大症が酷くなってくると膀胱に尿を残したままで、排尿をすませる事が多くなります。
この残尿が過敏さを増す原因の一つになります。
”第一の尿意”(約200cc)に達する時間が短くなりますので、夜中にオシッコに立った後、眠りが深まらないまま、又すぐ次の200ccがきてしまいます。
日ごろから尿の出が弱くなった高齢男性では時間をかけて最後の一滴まで尿を絞り出すくせをつける事が大切です。
腎臓では24時間休まず尿がろ過されていますが、日中おきている時に多く、寝ている時には少なくなるように設計されています。
これは尿ができる最後の段階で、抗利尿ホルモン(ADH)の分泌が深夜に高まるためです。
そのため起床した時、最初の尿の色は濃い色をしています。
アルコールはこの抗利尿ホルモンの分泌を抑える作用があります。
ブランデーのような水分の少ないお酒をのんでもオシッコでおきてしまうのはこの為です。
寝酒でぐっすり睡眠をとり、明け方膀胱を満タンにして起きた時、喉の渇きを感じるのは抗利尿ホルモン
(ADH)が抑制され、オシッコが沢山出て血液が濃縮された結果です。
水分・アルコールの摂り過ぎに注意して”第一尿意”を数分我慢してみてください。
これで、夜間、尿の回数が三分の一になれば、よく眠る事ができると思います。
その他、睡眠時無呼吸症候群というイビキの酷い病気や、心臓病でも、夜中のオシッコの量が増える事かあります。
夜の頻繁なオシッコで悩まれている方、一度医師にご相談ください。